あの青い作業着を脱ぎ捨てて。

アニメ・漫画・小説・ゲーム等のフィクション作品の感想をゆるく綴ります。

【感想】『のーどうでいず』せきはん

 

のーどうでいず(1) (アース・スターコミックス)

のーどうでいず(1) (アース・スターコミックス)

 

伏線も劇的な展開も何もない、ご近所アウトドア・ストーリー。年代が微妙に異なる女子学生たちが、まったりとした田舎的スローライフを満喫している様子を丁寧に描いている。東京から帰省中の高校生・さとみを中心に、中学生の純・はなこ、さとみの妹・ともえの四人が、用水路で魚獲ったり、ビオトープ作ったり、川で遊んだり。
そんな緩々ライフと、妙に偏った知識・薀蓄の披露(魚方面とか)が絶妙にマッチしている。こういう、作中のキャラに作者が憑依して偏った知識・趣味を語らせてくる作品、すごい好き。(それ系統の最高峰は『がらくたストリート』だと思う。)因みにその趣味を語ってくるのは東京から帰省中のさとみ。眼鏡娘好きにとっては及第点以上の造詣です。

 で、この作品の何が良いって、全ページフルカラーなのですよこれ。前作『グッバイエバーグリーン』から引き続き、少しレトロな雰囲気の作画。淡めの緑・青をメインに塗られているので、目に優しい。癒し。キャラクターも皆生き生きと描かれていて、良い。

 田舎ライフモノ、最近だと『のんのんびより』があるが、あの作品とは若干毛色が違うかなーと個人的には思う。『のんのんびより』、結構好きなんですけど、アレはギャグというかコント感が強い。『のーどうでいず』に関しては、そういうコント感はおさえられている。むしろ『ふらいんぐうぃっち』とかに近い感じで、笑いどころもハイテンションに振り切らない。

田舎と言っているけど、舞台は埼玉県らしい。